キレイ覚え書き

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2月2日に大阪で大千穐楽を迎えたミュージカル「キレイ」

わたしの中で本当に大切な宝物のような作品になって。何かしら形に残しておきたかったのでTwitterで投下したものや観劇終わりに書いていた備忘メモの内容をまとめて上げてみました。思い出したら追記するかも。

キレイ覚え書き。

 

・神木ハリコナがコクーンのステージ上に登場した瞬間ベチョベチョに泣いてしまった。ずっと待ち望んでいた神木くんの舞台というのもあるし、なにより神木ハリコナの全力のバカっぷりがあの物語の「光」なんだって。

 

・いくちゃんケガレと神木ハリコナのコンビが純粋でかわいくて愛おしくて。そのままふたりでこの世界を飛び出していってほしいと心底思った。

ケガレと少年ハリコナがあまりにも光に満ち溢れていて、だから余計にミソギと青年ハリコナの関係性が悲しい。

 

・どうにもならないことを全部受け入れて飲み込んだ上で「とても生きてる」ひとたちの物語で。毎日をなんとなく生きているようなわたしはそのエネルギーに全力で吹っ飛ばされてしまう。毎回キネコさんに引っ叩かれて帰ってる。

松尾さんもパンフレットのインタビューで言ってたけど、まさに人生をそのままぶん投げられたような感じ。

 

・ケガレが大人になった自分をよしよししてあげるシーンでいつも泣いてしまう。

 

・「宇宙は見えるところまでしかない」の小池ハリコナ、「俺よりバカがいた」の永遠の命!と同じポーズをしていて(腕を斜め上にピーンと伸ばすやつ)、ああ本当に同一人物なんだなぁって
服の柄も同じだったり(あれって最後の爆発を暗示してるのかな)

 

・お父ちゃんからもらったペイズリー柄のネクタイを実はずっと大事にしている小池ハリコナ

 

・カテコ終わって照明が落ちたあとも輝き続けるハリコナの花を見てたらもう泣けて泣けて。ハリコナは「大人になってもずっと花を見せてあげる」というケガレとの約束を最期に守ったんだな

 

・カミサマについて
カミサマは、失くした自分の半身、カタワレ
精神的、肉体的にダメージを受けた結果見えるようになる幻覚 分裂した人格
→認めたくない、嫌な部分を切り離して生まれたもうひとりの自分

 

・化けて出てきた乾カウボーイ、完全にトートダンサーでは

 

・「せめて恋くらいキレイにこなしましょう」、なんて素敵なフレーズなんだろうって思う。泣いちゃう。

 

・ハリコナ連れて帰りたい

 

・子だくさんが好きさの神木ハリコナのダンス、表情の付け方も動きもめちゃくちゃキュートで大好き

 

・道に迷った〜のくだりでケガレとハリコナふたりでエヘヘヘヘってオードリーやってるのいつ見ても可愛いね……

 

・トップ井森ダンサーの破壊力

 

・ハリコナが宇宙の果てで爆発してしまうのは、故意にではないにしろカスミの命を奪った罪の清算だと思っていて。その責を負うのが「少年」に戻ったハリコナなのがとても哀しくてやり切れない気持ちになるけど、最後に宇宙に咲かせた花がケガレてケガレてキレイになったハリコナの姿なのかもしれない。
ケガレがあの花を背負って歌うケガレのテーマは、ハリコナのための歌でもあるのかな。

 

・宇宙に旅立つハリコナをカネコ組総出で見送りに来る場面、カスミを失う元凶となったハリコナが皆に祝福されているのを最初は不可解に感じて。特にジュッテンなんて弟を恨んでいたっておかしくないのに。
でも、ハリコナが宇宙船に乗り込むときに、カネコのひとたちが全員で子だくさんが好きさを踊り始めたのを見てストンと腑に落ちた。
それはそれ、これはこれの精神が徹底的に染み込んでいる人たちなんだな。ハリコナの罪はさておいて、宇宙に行くという壮大な夢を叶えるのはとてもめでたいこと。強さだよなぁと思った。

 

キネコさん、大好きなんですよね。賢くて強かな肝っ玉母さん。わたしもこんな風に生きたい。

 

・カテコでダブルハリコナが顔見合わせてイーってやってて可愛かった

 

・ハリコナは花を咲かせる
ジュッテンは雨を降らせる

命を生み出して育てる兄弟

 

シャンゼリゼでカスミさん出てきたよ、とジュッテンに伝えてあげるハリコナちゃんやさしくてかわいい

「カスミさん今日も美人だったんだろ」と聞かれて教えてあげな〜いみたいな顔してるハリコナちゃんかわいい

あのシーンのハリコナちゃんとジュッテンのやりとり全部良いな タカラヅカの話聞きながらふたりで楽しそうにわちゃわちゃしてるの超好き 仲良し兄弟

 

・ケガレとハリコナが狂い踊りしている時に、未来の結婚式で同じように踊っているミソギの相手がハリコナではなくてダイズ丸なのがかなしい。ハリコナとの約束は結局ダイズ丸がほとんど全部引き受けたんだな

 

・スリットの入ったセクシーな赤いドレスで歌い踊る小池さん、驚きの美しさ……

 

・小池ハリコナはバカだった頃の記憶はあまり無いと言いつつ全部ちゃんと覚えてそう。でも花の咲かせ方とケガレの愛しかただけ忘れてしまった。本当はそれも忘れてないのかもしれないけど。
ケガレが地下室に置いてきた自分を迎えに行ったように、ハリコナも宇宙で過去に置いてきた自分を取り戻したんだ。

 

きっと少年ハリコナも、青年ハリコナにとっての「カミサマ」

 

でも生まれなおしたケガレとハリコナはもう二度と出会うことはなくて。切ない。

 

・ヴォイス、今聴くとケガレを歌った曲のように思えるな  カタワレ探し系の物語は大体どれもヴォイスの歌詞と親和性がある気がする

 

・24日のカテコはクリスマス仕様で超楽しかった……ドンキの袋に入ったビスコを客席で配り歩くケガレとダブルハリコナ サンタ帽被ってる神木ハリコナちゃんハチャメチャに可愛い

カテコ挨拶で松尾さんも登場。最後、松尾さんが拳を突き下ろすポーズを取るとオーケストラがジャン!って音鳴らすの格好良かったな

(その後阿部さんに促された神木くんが真似して拳を突き下ろすもオーケストラは完全スルー)

 

・ミソギの「悲しみが足りないよ」の台詞、あまりにも気持ちが分かって毎回身につまされる思いで聞いてしまう。
あのシーンは悲しみの足りないミソギと、悲しみのあまり再び目を固く閉じてしまうジュッテン、の対比になってるのか

 

・阿部マジシャンはセクシーで狂気的だけど、どこまでいっても手のひらサイズなところが本当に良い。矮小さが滲み出ている悪役大好き

阿部シャン、ケガレと違って失くした自分を取り戻せないまま終わってしまうのが切ないな。カミサマはもういない

 

・ダイズ丸の歌やジュッテンの「見えた!」のシーンでふと横を見遣ると、小芝居をしているスリーピー小松大魔術団のメンバーとおぼしき人たちがいて。だからかこのキレイという物語自体、マジシャンが見せる壮大な夢、ショーなんじゃないかと思う時がある

(そういやオタク神木くんも大魔術団の一員なのかな)

 

・ハリコナとマジシャン
ハリコナもマジシャンも、銃弾を頭に受けて人格の一部が自分の中から抜けていく(マジシャンはカミサマというかたちで目に見えるようになる)
マジシャンは2度目の銃弾を頭に受けてカミサマの存在そのものが消えてしまう
ハリコナはスズメバチに頭を刺されることで「バカな少年時代」の自分を取り戻す


ハリコナとダイズ丸
ケガレがほしい、の台詞
ケガレと子どもを産む約束をするハリコナ、実際に子どもを作るダイズ丸
それぞれの最期に(ケガレのために)花を咲かせる

 

少年ハリコナ的性質を持つダイズ丸と、青年ハリコナ的性質を持つマジシャン

だから、かつて少年ハリコナを演じていた小池さんと阿部さんがそれぞれ再演で青年ハリコナ、ダイズ丸/マジシャンを演じているのが、ハリコナの成長分岐ルートとしてどれもありえて強い納得感がある。
神木ハリコナはそのまま青年ハリコナに成長しそうだなぁと思ってたけど、博多のハリコナはマジシャンルートを辿りそうな気がした。
(ちなみにこれは、博多キレイの神木くんがどうこうではなく、前日に観たラストレターの影響のような気がする。何年間も夢の中で生き続ける乙坂くんのイメージを引きずったままだったからかも)

 

・‪大阪前楽の小池ハリコナ、過去を思い出す度に悲しくて悔しそうな表情をしていて、ケガレと一緒に過ごしたあの頃と今の自分との違いにずっと苦しんでいるように見えた‬。ミソギから身の丈分だけ貯めた小銭の袋を差し出された時のてぺコナの「これからどうするつもりだ」が今にも泣き出しそうな声で。

観劇の回数重ねるごとに、どんどん小池ハリコナの中に神木ハリコナの面影を見つけてしまってそれが悲しくて。ケガレのこと、ミソギのこと、本当は大切なのに愛せない。つらいな……

 

・出征前夜のハリコナ、大阪公演はいつにも増して辛そうで。お前は損得ばっかり〜の台詞(ニュアンス)も、いつもの呆れた感じではなく悲しみを滲ませた声をしていて苦しくなった

 

・ケガレに銃で頭ガンガン叩かれた拍子にマジシャンのヒゲが取れてしまうアクシデントがあって、「長いことやってきたけどこんなの初めてだよ!」とぼやきながらヒゲをつけ直す阿部さん

 

・前楽カテコでお客さんの指笛を受けて阿部さんが真似→できない→神木くんにもやるよう促す→できない、の流れが可愛すぎた

 

・大千穐楽、ラストのケガレのテーマをいくちゃんケガレが涙ぐみながら歌っていたのにつられてめちゃくちゃ泣いてしまった

 

・「千穐楽にしか登場しないジョージのお父さん」役で松尾さんが登場

 

・カテコ、ダブルハリコナが向かい合ってハリコナポーズ

松尾さんが登場。例の如く拳を突き下ろすとオーケストラのジャン!→神木くんが拳を下ろすとジャン!無し→最後にいくちゃんが突き下ろすとジャン!が鳴る→悔しそうな神木くんとドヤ顔のいくちゃん究極に可愛かった

最後のいくちゃん挨拶 「このカンパニーでやれたことはこれからの糧になる ケガレに選んでくれてありがとうございます」(ニュアンス)

 

 

神木くんを好きになって追いかけていった先でこんなにも素晴らしい作品に出会えて、本当に奇跡みたいな2ヶ月だったな。この世は汚くてとってもキレイ。